科学

なぜ紙コップに熱い飲み物を入れても、紙が燃えないの?

まず答え

熱い飲み物を入れた紙コップが燃えないのは、飲み物の熱だけでは、ふつう紙が燃え始める温度まで上がらないからです。紙の発火温度は紙の種類や条件で変わりますが、熱い飲み物の温度よりずっと高いのです。

熱さと、燃え始める温度には差がある

水は、ふつうの気圧では約100℃で沸騰します。英国王立化学会の教材では、紙の発火温度の目安を約230℃としています。これはすべての紙に当てはまる決まった値ではありませんが、飲み物の熱さと紙が燃え始める温度には大きな差があるとわかります。

熱い飲み物を注ぐと、熱は紙コップにも伝わります。それでも飲み物が紙を発火するほどの温度まで熱するわけではありません。カップは熱くなることがありますが、熱いことと燃え始めることは別なのです。

水入りの紙容器を下から熱しても燃えにくいのは?

水を入れた紙コップを下から熱する場合は、熱が紙を通って中の水へ移ります。水は温度を上げるために多くの熱を必要とし、温まった水が動くことで、熱も周りへ広がります。そのため、水に触れている部分の紙は発火温度まで上がりにくくなります。

ふつうの気圧では、水は約100℃で沸騰し、液体が残っている間は温度が大きく上がりません。ただし、これは紙コップが火に強いという意味ではありません。

水に触れない部分は焦げることがある

水面より上の紙や、紙が重なった部分などは、水に熱を移せず、焦げたり燃えたりすることがあります。水がなくなれば、紙も燃えることがあります。紙コップは直火で使うものではありません。

燃えなくても、やけどには注意

紙コップが燃えないからといって、持つところが熱くならないわけではありません。飲み物の熱はカップを通って手にも伝わります。熱い飲み物を入れたカップは、こぼさないよう気をつけて持ちましょう。

参考資料